形見分けをもらったらどうする?お礼の文例やお返し・処分のマナーなどまとめて紹介

2025年09月12日

大切な人の形見分けをいただいたけれど、「まず何をすればいいのだろう?」「失礼のないように対応したい」と、戸惑いを感じているのではないでしょうか。

とくに、お礼の伝え方やお返し、いただいた品の扱いに迷ったり、「もし使わない場合は処分してもいいのか」と悩んだりする方は少なくありません。

この記事では、形見分けをもらった時のマナーについて解説します。

具体的なお礼のマナーや受け取った品の扱い方、処分する際の注意点など4つを解説します。

また、税金の問題や親族間トラブルの回避策についても触れていきます。

失礼なく、かつ自分の状況に合った対応を知りたい方は、参考にしてください。

この記事の監修者

遺品整理・買取URIKO代表 小野寺 崇

東京都新宿区四谷で10年。遺品整理・買取で年間買取実績1,200件超の実績があるURIKO。多くのご遺族が「価値がわからない」「どこに頼めばいいか不安」という悩みを抱えながら、故人の大切な品々を仕方なく処分してしまう現状を目の当たりに。ご遺族の心に寄り添う丁寧な遺品整理と、お品物の価値を正しく見出す専門的な買取を両立したサービスを提供するため、URIKOを設立しました。

「ご遺族の負担を少しでも軽くし、故人の想いを次の価値へと繋ぐ」を信条に、日々お客様と向き合っています。

【保有資格・許認可】
遺品整理士認定協会 優良事業所認定 遺品整理士
古物商許可 東京都公安委員会 第304382118084号
一般社団法人日本リユース機構準会員

目次

【やることリスト】形見分けをもらってからやること5ステップ

形見分けを受け取ったら、以下のステップで進めるとスムーズです。

ステップ1:お礼を伝える
ステップ2:品を丁重に保管する
ステップ3:気持ちの整理がついてから、品の扱いを考える
ステップ4:手放す場合は、自分に合った方法を選ぶ
ステップ5:必要に応じて親族と相談する

形見分けをもらったら、まず何をすればいい?

形見分けを受け取った後の、最初の行動と心構えについて解説します。とくに重要なポイントは以下の3つです。

  • まずはお礼を伝える
  • お返しは基本的に不要と考える
  • 品の扱いは気持ちの整理がついてから決める

まずはお礼を伝えるのが最優先のマナー

形見分けをいただいたら、何よりも先に感謝の気持ちを伝えることが大切です。

形見分けへのお礼は故人を偲び、大切な品物を選んでくれた遺族への配慮を示すためのマナーとなります。

タイミングとしては、品物を受け取ってから2〜3日以内が目安です。遅くとも一週間以内には、電話や手紙などで感謝の意を伝えましょう。

お返しは基本的に不要と考えて良い

形見分けに対して、お返しを用意する必要は基本的にありません。

形見分けは故人の供養の一環であり、プレゼントなどの贈与とは意味合いが異なるためです。

お返しをすると、かえって相手に気を使わせてしまう可能性もあります。

もし何か気持ちを伝えたい場合は、「御礼」として相手の負担にならない菓子折りなどを選ぶと良いでしょう。

受け取った品の扱いは気持ちの整理がついてからで良い

受け取った形見の品を、すぐにどうするか決める必要はありません。

大切な人を亡くした直後は、誰しも冷静な判断が難しい時期です。

焦って処分などを決めてしまうと、後悔につながることも少なくありません。まずは気持ちが落ち着くまで、故人を偲びながら大切に保管しましょう。

その後の扱い方は、時間をかけてゆっくり考えれば、全く問題ありません。

▶︎丁寧な遺品整理・遺品の高額買取|URIKO(ウリコ)に無料でお見積もり・査定をする

【文例あり】失礼のないように感謝を伝える方法

形見分けのお礼を伝える際の、具体的な方法とそれぞれのマナーを解説します。

状況に合わせて適切な方法を選びましょう。

  • 手紙やはがきで伝える最も丁寧な方法
  • 電話で伝える場合のタイミングとマナー
  • メールやLINEで伝える際の注意点

相手への敬意が伝わるよう、ポイントを押さえておきましょう。

手紙やはがきで伝える最も丁寧な方法

形として残り、心からの感謝を伝えたい場合、手紙やはがきが最も丁寧な方法です。

手書きの文字は温かみが伝わりやすく、相手への敬意を深く示すことができます。

お礼状を書く際は、以下の要素を簡潔に盛り込むのが一般的です。

  • 時候の挨拶
  • 形見分けをいただいたことへの感謝
  • 故人との思い出や偲ぶ言葉
  • 遺族を気遣う言葉
  • 結びの挨拶

【そのまま使える】お礼状の文例

誰でも使いやすい基本的な文例を紹介します。状況に合わせて( )の中などを書き換えてご使用ください。

お礼の文例

拝啓
〇〇(時候の挨拶)の候、皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。
先日は、亡き(故人の続柄と名前)様の形見分けとして、(いただいた品物)をお送りいただき、誠にありがとうございました。
箱を開けたとき、(故人)様が生前、その(品物)を大切にされていたお姿を思い出し、胸が熱くなりました。思い出の詰まった大切なお品を譲り受け、今は(故人)様がすぐそばにいてくれるような気がいたします。
これからは私が責任を持って、大切に使わせていただきます。
季節の変わり目でございますので、皆様どうぞご自愛ください。 まずは書中をもちまして、心より御礼申し上げます。
敬具
令和〇〇年〇月〇日
(自分の名前)

電話で伝える場合のタイミングとマナー

すぐに感謝の気持ちを伝えたい場合は、電話も有効な手段です。

相手の声を聞くことで、より直接的に気持ちを伝えることができます。

電話をかける際は、相手の都合を十分に考慮することがマナーです。

以下の点に注意して、簡潔に感謝を伝えましょう。

  • 早朝や深夜、食事時を避けてかける
  • お悔やみの言葉と遺族を気遣う言葉を述べる
  • 長電話は避ける

【会話例】電話で伝える際の話し方

実際に電話をかける際の、会話の流れの例を紹介します。

電話の会話例

自分: 「もしもし、〇〇(自分の名前)です。叔母様、今少しだけお時間よろしいでしょうか?」

(相手の都合を確認します)

自分: 「先日は、祖母の形見分けの品をお送りいただき、本当にありがとうございました。受け取った(品物名)を見て、祖母との思い出がよみがえりました。大切に使わせていただきます。」

(感謝と、品物への想いを簡潔に伝えます)

自分: 「叔母様も、お疲れが出ていらっしゃいませんか?季節の変わり目ですので、どうぞご無理なさらないでくださいね。」

(相手を気遣う言葉を添えます)

自分: 「お忙しいところ失礼いたしました。それでは、またご連絡します。」

メールやLINEで伝える際の注意点

メールやLINEでのお礼は、相手との関係性によっては失礼にあたる可能性があるため注意が必要です。

普段から頻繁に連絡を取り合っている、ごく親しい間柄であれば問題ないでしょう。

しかし、目上の方やあまり親しくない方へは避けるのが無難です。

メールやLINEはあくまで略式と捉え、後日改めて電話をするか、手紙を送るのがより丁寧な対応となります。

【例文】メールやLINEで伝える場合

もしメールやLINEでお礼を伝える場合は、丁寧かつ簡潔にまとめるのがポイントです。

▼メールの場合(丁寧な文例)

件名: 〇〇(自分の名前)より 御礼

〇〇様

先日は、お心のこもった形見の品をお送りいただき、誠にありがとうございました。故人の思い出の品をいただき、胸がいっぱいです。大切にさせていただきます。

まだまだ大変な時期かと存じますが、どうぞご無理なさらないでください。
まずはメールにて失礼とは存じますが、御礼申し上げます。

〇〇(自分の名前)

▼LINEの文例(親しい間柄)

〇〇さん、先日は形見分けの品をありがとうございました。
(品物名)、大切にするね。

まだ落ち着かない日々だと思うけど、無理しないでね。
本当にありがとう。

受け取った形見の品の基本的な扱い方

受け取った形見の品の具体的な扱い方について、3つの選択肢を解説します。

故人を偲ぶ気持ちを大切に、自分に合った方法を検討してください。

  • 形見を大切に使う・飾るという供養
  • 仏壇に供える・お守りとして持ち歩く
  • アクセサリーや着物をリメイクして受け継ぐ

どの方法が正しいという決まりはありません。

形見を大切に使う・飾るという供養

形見の品を日常生活で使ったり、部屋に飾ったりすることは、最も一般的な供養の方法です。

故人の思い出を身近に感じることができ、大切にしている気持ちが自然と供養につながります。

亡くなった人のものを使うことに、スピリチュアル的な心配は不要です。故人も、自分の愛用した品が大切に活用されることを喜んでくれるでしょう。

仏壇に供える・お守りとして持ち歩く

日常的に使うのが難しい品物は、仏壇に供えたりお守りにしたりする方法があります。写真や小さな置物などは、仏壇にお供えするのに適しています。

また、アクセサリーや時計の一部などを小さな袋に入れ、お守りとして持ち歩くこともできます。故人を常に身近に感じることができ、心の支えになるでしょう。

アクセサリーや着物をリメイクして受け継ぐ

デザインが古かったりサイズが合わなかったりして使いにくいものは、リメイクするのも素敵な方法です。

故人の想いがこもった品を、新しい形で受け継ぐことができます。

たとえば、指輪をペンダントトップにしたり、着物を小物入れやバッグに作り替えたりします。専門の業者に相談すれば、様々な提案をしてくれるでしょう。

罪悪感を抱かずに形見の品を手放すには

どうしても扱いに困る形見の品について、罪悪感を抱かずに手放すための具体的な方法を解説します。

自分に合った方法を選びましょう。

  • 手放すのは故人を無下にすることではない
  • お焚き上げで供養してから手放す
  • 専門の買取業者に買い取ってもらう
  • 福祉施設やNPO団体へ寄付・譲渡する
  • 自治体のルールに沿って処分する

心の負担にならない選択をすることが大切です。

手放すのは故人を無下にすることではない

形見の品を手放すこと(処分・売却)は、決して故人に対して失礼なことではありません。

故人は、自分の遺した品が原因で遺族が悩むことを望んでいないはずです。

無理に持ち続けるよりも、感謝の気持ちを持って次に繋げるという考え方が大切です。

適切な方法で手放すことは、故人にとっても自分にとっても良い選択となります。

お焚き上げで供養してから手放す

そのまま処分することに抵抗がある品は、お焚き上げで供養するのが最も丁寧な方法です。

お焚き上げは、神社や寺院、または遺品整理業者などに依頼できます。

お焚き上げを依頼する際の基本的な流れは以下の通りです。

  1. 依頼先の選定:近所の神社や寺院に問い合わせるか、専門業者を探す。
  2. 品物の準備:お焚き上げを希望する品物をまとめる
  3. 依頼と費用確認:依頼先に連絡し、手順や費用を確認。費用は品物の量や依頼先によって異なる。
  4. 品物の引き渡し:直接持ち込むか、郵送などで品物を引き渡す。

専門の買取業者に買い取ってもらう

骨董品やブランド品、宝石(アクセサリー)など価値のあるものは、専門の買取業者に査定を依頼する方法もあります。

故人が大切にしていた品の価値を正しく評価してもらい、必要とする次の人へ繋げることができます。

業者にはそれぞれ特徴があるため、品物に合わせて選びましょう。

業者種別特徴注意点
遺品整理・買取専門業者遺品整理と買取をまとめて依頼でき、供養にも対応してくれる場合が多い。業者によって買取品目が限られることがある。
リサイクルショップ幅広いジャンルに対応しており、気軽に持ち込める。専門的な査定が難しく、価値が見過ごされる可能性がある。
専門買取店特定の分野に強く、高価買取が期待できる。対象ジャンル以外の品は買い取ってもらえない。

福祉施設やNPO団体へ寄付・譲渡する

まだ十分に使える衣類や日用品などは、福祉施設やNPO団体などに寄付する方法も有効です。

社会貢献につながり、故人の品を誰かのために役立ててもらうことができます。

寄付先によって受け付けている品物は異なります。

事前にホームページなどで欲しいものを確認し、相手の迷惑にならないよう配慮することが大切です。

自治体のルールに沿って処分する

他の方法が難しい場合は、自治体のルールに従って処分することも最終的な選択肢です。

その際は、品物に対して「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えることが心の区切りになります。

白い布や紙で品物を包んでからゴミ袋に入れると、気持ちの整理がつきやすくなります。

感謝して手放すことが一つの供養の形であり、罪悪感を抱く必要はありません。

▶︎丁寧な遺品整理・遺品の高額買取|URIKO(ウリコ)に無料でお見積もり・査定をする

知っておきたい!形見分けの注意点とトラブル回避策

遺品整理・自分でできる

形見分けにまつわる金銭的な問題や親族間トラブルを未然に防ぐための注意点を解説します。


事前に知識を持つことで、落ち着いて対応できます。

  • 現金や高価な品は贈与税の対象になるか
  • どうしても受け取れない場合の失礼のない断り方
  • 兄弟・親族間でのトラブルを防ぐためのポイント
  • 形見分けと遺産相続の法的な違い

現金や高価な品は贈与税の対象になるか

形見分けでも、高額な現金や品物を受け取った場合は贈与税の対象となる可能性があります。

贈与税には年間110万円の基礎控除があります

形見分けを含む年間の贈与額がこの金額を超えた場合、申告と納税が必要です。

社会通念上相当と認められる範囲であれば課税されませんが、判断が難しい場合は税理士などに相談することをおすすめします。

どうしても受け取れない場合の失礼のない断り方

形見分けは、丁寧に理由を伝えれば断っても失礼にはあたりません。

無理に受け取って粗末に扱うより、丁重にお断りする方が誠実な対応です。

断る際は、以下の点を意識すると良いでしょう。

  • まずは形見分けの申し出に心から感謝を伝える
  • 「十分に供養ができない」など正直かつ相手を傷つけない理由を添える
  • 「お気持ちだけ頂戴します」といった言葉で配慮を示す

兄弟・親族間でのトラブルを防ぐためのポイント

形見分けが原因で親族間のトラブルに発展するケースは少なくありません。

円満に進めるために、以下の点に注意しましょう。

  • 生前の意向を確認する:故人が誰に何を渡したいかという遺言などがあれば、遺言などを尊重します。
  • 事前に話し合う:誰が何をもらうか、親族間でしっかり話し合い、合意することが重要です。
  • 価値のある品は公平に:高価な品物は、特定の人に偏らないよう配慮するか、価値を把握した上で分配します。
  • 独断で進めない:遺品の整理や処分を一人で勝手に進めず、必ず関係者に相談しましょう。

形見分けと遺産相続の法的な違い

形見分けと遺産相続は、似ているようで法的な意味合いが全く異なります。

形見分けと遺産相続の違いを理解しておくことが、トラブル回避につながります。

形見分けは、法的な決まりはなく、故人を偲ぶ目的で遺品を分ける慣習的な行為です。

一方、遺産相続は、故人の財産を法律に基づいて相続人が受け継ぐ法的な手続きを指します。

価値の高い美術品や不動産などは遺産相続の対象となるため、混同しないよう注意が必要です。

形見分け もらったらに関するよくあるご質問

形見分けをもらった際によくある疑問について、Q&A形式で回答します。

形見分けのお返しは必要ない?

形見分けへのお返しは、基本的に必要ありません。

形見分けは故人を偲ぶ気持ちの表れであり、贈与ではないためです。感謝の気持ちを手紙や電話で伝えることが、何よりのお返しとなります。

故人の衣類の処分時期はいつ?

故人の衣類などを処分する時期に、明確な決まりはありません。

一般的には、四十九日や一周忌など、法要を終えて気持ちの区切りがついたタイミングで行う方が多いです。焦らず、自分の気持ちの整理がついてからで問題ありません。

孫が祖父母の形見分けをもらうのは問題ない?

孫が祖父母の形見分けをもらうことは、全く問題なく一般的です。


形見分けは血縁の近さだけで決まるものではなく、故人との関係性の深さが大切にされます。
祖父母を思う気持ちがあれば、遠慮なくお受けして大丈夫です。

アクセサリーの形見を扱う際の注意点

アクセサリーの形見を扱う際は、まず貴金属としての価値を確認することが一つのポイントです。


非常に高価な場合は遺産相続の対象となる可能性があり、親族との相談が必要になります。
また、デザインが古い場合はリメイクして活用するのもおすすめです。

亡くなった人の物の処分はスピリチュアル的に悪い?

亡くなった人のものを処分することが、スピリチュアル的に悪いということはありません。最も大切なのは、故人への感謝の気持ちです。


感謝を込めて手放すことは、一つの立派な供養の形と考えることができます。

お焚き上げは無料でしてもらえるものですか?

お焚き上げは、基本的に無料ではありません。

神社や寺院に依頼する場合は「お布施」や「玉串料」として、遺品整理業者などの専門業者に依頼する場合は「供養料」として費用がかかるのが一般的です。

費用は依頼先や品物の量、大きさによって異なり、数千円からが目安となります。依頼する前には、必ず費用について事前に問い合わせて確認することをおすすめします。

まとめ

この記事では、形見分けをもらったらどうするのか、マナーや注意点について解説しました。

形見分けを受け取ったら、まず感謝を伝えるマナーが大切です。

その上で、品の扱いは焦らず、使う・保管する・手放すといった選択肢の中から、自分の気持ちや状況に合わせて自分に合った方法を選ぶことが重要となります。

特に、不要な品を手放すことに罪悪感を抱く必要はありません。


感謝を込めて供養したり、必要とする誰かに繋いだりすることも、故人の想いを大切にする一つの形です。


まずはこの記事で解説した方法を参考に、遺族へのお礼を伝えることから始めてみてください。

まずは簡単0円査定

気軽にブランド品買取なら
買取コンビニエンス「URIKO(ウリコ)」へ