遺品整理は自分でも行えますが、正しい手順や注意点を把握しておくことが重要です。しかし、時間や手間がかかるため、状況によっては業者への依頼も賢明な選択肢となります。
この記事では、遺品整理を自分で行うための具体的な費用比較、準備、7つの手順、そしてプロが教える「大変な時の対処法」まで詳しく解説します。
最後まで読めば、自分でできる範囲が明確になり、大切な思い出を整理しつつ、作業を効率的に進める方法が分かります。

遺品整理・買取URIKO代表 小野寺 崇
【保有資格・許認可】
遺品整理士認定協会 優良事業所認定 遺品整理士
古物商許可 東京都公安委員会 第304382118084号
一般社団法人日本リユース機構準会員
東京都新宿区四谷で10年。遺品整理・買取で年間買取実績1,200件超の実績があるURIKO。多くのご遺族が「価値がわからない」「どこに頼めばいいか不安」という悩みを抱えながら、故人の大切な品々を仕方なく処分してしまう現状を目の当たりに。ご遺族の心に寄り添う丁寧な遺品整理と、お品物の価値を正しく見出す専門的な買取を両立したサービスを提供するため、URIKOを設立しました。
「ご遺族の負担を少しでも軽くし、故人の想いを次の価値へと繋ぐ」を信条に、日々お客様と向き合っています。
目次
遺品整理は自分一人でできる?
【簡単診断】自分でできる?業者に頼む?
- Q1. 遺品整理をする家は遠方ですか? (はい / いいえ)
- Q2. 部屋は3部屋以上ありますか?またはゴミ屋敷状態ですか? (はい / いいえ)
- Q3. 相続放棄を検討していますか? (はい / いいえ)
- Q4. 作業に割ける時間は十分にありますか? (はい / いいえ)
▶︎診断結果: 上記の質問に一つでも「はい」が当てはまる場合、ご自身だけでの遺品整理は心身ともに大きな負担となる可能性があります。無理せず、専門の遺品整理業者への相談をおすすめします。
遺品整理は、物量や環境によっては自分でも対応可能です。
とくに、ワンルーム〜1LDK程度の部屋で荷物量が少ない場合や、実家が近距離にあり家族・親族の協力が得られる場合は、時間をかけて整理を進められます。
一人暮らしの賃貸住宅など、退去日が明確に決まっているケースでは、スケジュールを立てて進めれば自力対応も現実的です。
ただし、家電や大型家具の搬出、粗大ゴミの運搬、清掃を含むと体力的・時間的な負担が大きくなるため注意が必要です。
また、荷物が多い・複数の部屋がある・遠方に住んでいるといった条件では、自力での遺品整理が難航しやすく、結果的に業者依頼よりも時間と費用がかかる場合もあります。
まずは、荷物量・作業時間・移動距離などを踏まえて、自分でできる範囲を見極めるようにしましょう。
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遺品整理を自分でするメリット・デメリット

遺品整理を自分で行う場合には、費用を抑えられる一方で、時間や労力がかかる面もあります。
どちらが良い・悪いではなく、状況や目的に応じて判断することが大切です。
以下に、遺品整理を自分でする主なメリットとデメリットを整理しました。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 費用を抑えられる(業者依頼の約3分の1〜5分の1程度) | 作業に時間と労力がかかる |
| 故人を思い出しながら整理できる | 大型家具や家電の搬出は体力的に負担が大きい |
| プライバシーを保ちながら進められる | 思い出の品に触れることで感情的につらくなることがある |
| 自分のペースで整理を進められる | 処分方法や分別ルールの確認に手間がかかる |
| 不用品の再利用や寄付などを自分で判断できる | 相続放棄を検討している場合は手を付けられない場合がある |
自分で行う遺品整理は、費用を抑えつつ納得感を持って進められます。
一方で、体力面や時間的な負担が大きくなることもあるため、 作業量が多い場合や日程に余裕がない場合は、一部を業者に任せることも検討してみましょう。
【費用で比較】自分でやる場合 vs 業者に依頼する場合

遺品整理の方法を考える上で、費用は重要な判断基準です。自分でやる場合と業者に依頼する場合の費用目安を比較してみましょう。
| 項目 | 自分でやる場合(例:2LDK) | 業者に依頼する場合(例:2LDK) |
| ゴミ袋・ガムテープ代 | 約3,000円 | 料金に込み |
| 粗大ゴミ処理費用 | 約10,000円 | 料金に込み |
| レンタカー代(トラック) | 約15,000円/日 | 不要 |
| 合計(目安) | 約28,000円~ | 約130,000円~ |
| メリット | 費用を大幅に抑えられる | 時間と労力を節約できる |
| デメリット | 時間と労力が非常にかかる | 費用がかかる |
※上記の費用はあくまで一般的な目安です。
自分でやる最大のメリットは費用を抑えられる点ですが、その分、膨大な時間と労力がかかります。
一方、業者は費用がかかりますが、分別から搬出、清掃まで全て任せられ、心身の負担を大幅に軽減できます。
費用だけでなく、作業にかけられる時間や労力、精神的な負担も考慮して、自分に合った方法を選びましょう。
自分で遺品整理をするタイミング【いつから始める?】

遺品整理を始める時期には、明確な決まりはありません。
「すぐに片付けなければならない」と思いがちですが、実際には心の整理と期限や相続などといった現実的な事情の両面を考慮して決めるのが望ましいです。
焦って始めてしまうと、感情的になって大切な遺品を処分してしまったり、手続きに関わる重要書類を誤って捨ててしまうリスクもあります。
反対に、長期間放置してしまうと、賃貸の退去期限や相続関連の対応が遅れる可能性もあります。
そのため、以下のタイミングに合わせて遺品整理を行いましょう。
- 区切りのよい法要時
- 死亡後の手続き完了時
- 遺族の傷が癒えたとき
気持ちと生活がある程度落ち着いた時期に取りかかることが理想です。
区切りのよい法要時
葬儀後すぐに遺品整理を始めるのではなく、一般的には四十九日や一周忌といった法要を終えたあとに行いましょう。
この時期は、故人を見送る一連の行事が一区切りつき、心の準備が整いやすいタイミングです。
また、法要には親族が集まるため、どの品を残すか・誰が引き取るかなどを話し合いやすいという現実的なメリットもあります。
とくに、思い出の品や貴重品の取り扱いは、複数人で意見を出し合うことでトラブルを防ぎやすくなります。
さらに、法要の後に遺品整理を行うことで、故人の想いを振り返りながら、次の生活に向けて一歩踏み出す流れを自然に作れます。
単なる片付けではなく、故人との思い出を整理する大切な時間として行う人が多いのもこの時期の特徴でしょう。
死亡後の手続き完了時
葬儀や法要が終わっても、遺族にはさまざまな行政・金融関係の手続きが残ります。
たとえば、以下の通りです。
- 死亡届
- 年金・保険の申請
- 公共料金の解約
- 契約の名義変更など
主要な手続きが完了した段階で、ようやく生活の整理と気持ちの整理が両立しやすくなるため、この時期に遺品整理を始めるのも現実的です。
手続きが終わると、必要書類や相続対象の家財、処分すべき家具などの判断がしやすくなります。
とくに通帳・印鑑・契約書などの相続関連の品は、早い段階で誤って廃棄すると後の手続きに支障をきたすため、手続き完了後に整理を始めるのが安全です。
また、金融機関や保険会社とのやり取りを通して、故人の財産・契約の全体像が見えてくるため、不要な品を見極めやすくなるという利点もあります。
遺族の傷が癒えたとき
遺品整理は、心の準備ができていない状態で行うと、かえって苦痛を伴うこともあります。
悲しみが深い時期は、捨てる・残すの判断が難しく、冷静に進められないことも珍しくありません。
そのため、精神的なショックが和らぎ、故人の品と落ち着いて向き合えるようになったタイミングが理想的です。
「少し整理してみようと思えるようになった」「思い出を形として残す気持ちになれた」と感じたときが、自然な始めどきです。
複数人で行う場合は、互いのペースや気持ちを尊重しながら進めることで、結果的に円滑に作業が進む場合もあります。
無理に早く終わらせようとする必要はなく、家族全員の気持ちが整ったときに少しずつ進めてみましょう。
自分で遺品整理をする際の流れ

自分で遺品整理を進める場合は、無計画に始めるのではなく、あらかじめ流れを整理しておくことが大切です。
とくに、荷物量が多い家や期限がある賃貸物件では、計画性が作業効率と精神的負担の軽減につながります。
ここでは、遺品整理を自分で行う際の基本的な流れを7ステップで解説します。
- 全体の計画とスケジュールを立てる
- 貴重品・重要書類を最優先で捜索する
- 遺品を「残す」「迷う」「手放す」の3つに仕分ける
- 手放すものを「買取」「資源」「処分」に分類する
- 買取できるものは専門業者に査定・売却する
- 不用品を自治体のルールに沿って処分する
- 部屋の清掃と原状回復を行う
全体の計画とスケジュールを立てる
最初に行うべきは、全体像の把握とスケジュールづくりです。
家の間取りや荷物量、退去期限をもとに、1日あたりの作業範囲を決めましょう。
たとえば、1日で寝室のみ・週末ごとに1部屋ずつなど、無理のないペースで進めるのがポイントです。
作業日数や必要な道具(段ボール・軍手・マスク・掃除道具など)をメモにまとめておくと、全体を俯瞰しながら整理ができます。
貴重品・重要書類を最優先で捜索する
遺品整理では、まず最初に重要書類や貴重品を探すことが最優先です。
以下のようなものは、相続や手続きに関わるため誤って処分すると取り返しがつきません。
- 通帳・印鑑・キャッシュカード
- エンディングノート
- 保険証書・年金手帳
- 不動産権利書・遺言書・借用書・借金の督促状
- 株式・証券関係の書類
見落としやすい場所としては、以下の通りです。
- 押入れ
- 仏壇
- 金庫
- タンスの裏
- 封筒の中
- 本の間
- 机の引き出しなど
貴重品を見つけたら、他の遺品とは別の箱にまとめ、相続手続きが完了するまで保管しておきましょう。
遺品を「残す」「迷う」「手放す」の3つに仕分ける
全体の荷物を整理する際は、まず残す・迷う・手放すの3つに分類するとスムーズです。
- 残す:形見、写真、思い出の品、故人の愛用品など
- 迷う:思い入れはあるが使い道がなく、判断に時間を要するもの
- 手放す:破損・劣化・不要となった生活用品など
「迷う」ものを無理に決めようとせず、一時的に保留用ボックスにまとめておくことで、冷静な判断ができます。
また、複数人で行う場合は、判断基準を共有しておくと後のトラブル防止になります。
遺品を仕分ける際は、用途に分けて区別するようにしておきましょう。
手放すものを「買取」「資源」「処分」に分類する
不要になった遺品のうち、状態が良いものは再利用や売却も検討できます。
以下のように分類しておくのがおすすめです。
- 買取:ブランド品・貴金属・骨董品・時計・カメラ・家電・切手など
- 資源:古紙・衣類・瓶・ペットボトル・金属類など自治体が回収可能なもの
- 処分:汚損・破損・再利用不可の品、リサイクル家電(冷蔵庫・洗濯機など)
思い出の品や仏具は、お寺などでの供養・お焚き上げを依頼することも可能です。
供養証明書を発行してもらえる場合もあるため、心の整理にもつながります。
買取できるものは専門業者に査定・売却する
価値のある遺品が見つかった場合は、専門業者への査定依頼を検討しましょう。
とくにブランド品・貴金属・時計・骨董品・カメラ・模型などは、思わぬ高値がつくこともあります。
遺品整理業者や買取専門店の多くは、出張査定にも対応しています。複数社の見積もりを比較することで、より高く買い取ってもらえる可能性があります。
また、買取金を整理費用に充てることで、実質的な負担額を数万円単位で減らせる場合もあります。
買取につながるものは専門業者へ依頼して査定してもらうようにしましょう。
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不用品を自治体のルールに沿って処分する
自分で処分する場合は、必ず自治体の分別ルールを確認しましょう。
自治体ごとに「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「資源ごみ」「粗大ごみ」の分類基準が異なります。
一般的な例は以下の通りです。
| 区分 | 例 | 処分費用目安 |
|---|---|---|
| 燃えるゴミ | 紙類、革製品、ビニール、小型家具など | 無料〜数百円 |
| 燃えないゴミ | 陶器、金属、電球、スプレー缶など | 無料〜数百円 |
| 粗大ゴミ | 家具、布団、家電など | 1,000〜2,000円程度 |
| ゴミとして出せないもの | 冷蔵庫、洗濯機、消火器、金庫など | 家電リサイクル法に基づき処理 |
処分前に、自治体のホームページまたは清掃センターへ確認すると安心です。
部屋の清掃と原状回復を行う
遺品をすべて搬出したら、最後に部屋全体の清掃を行います。
単なる掃除ではなく、次の入居者や売却を見据えた原状回復を行いましょう。
床や壁、押入れ、キッチン、浴室、トイレなど、生活スペース全体を確認しながら進めてください。
とくに賃貸物件の場合は、退去時の立ち会いに備えて臭いや汚れを残さない清掃が重要です。
作業後の写真を残しておくと、退去トラブルの防止にも役立ちます。
自分で遺品整理をする際に必要な準備

自力で遺品整理を行う前に、作業環境と道具、服装を整えるようにしましょう。
準備を怠ると、思わぬ怪我やトラブル、疲労の蓄積、さらには感情的な混乱を招くおそれがあります。
安全かつ効率的に作業を進めるためには、環境づくりと体制を整えた上で取りかかることが大切です。
遺品整理をする際に必要なもの
遺品整理は、片付けや分別、清掃といった複数の工程があるため、必要な道具を事前に準備することで作業効率が上がります。
- 段ボール(サイズ別に複数用意)
- ゴミ袋(自治体指定のもの)
- ガムテープ、油性マジック
- はさみ、カッター
- ほうき、ちりとり、雑巾、バケツ
- 中性洗剤、漂白剤、消臭スプレー
- 使い捨て手袋、マスク(ホコリ対策用)
- 仕分け用の箱やカゴ
- 一時保管用の保留ボックス
- 通帳・印鑑・契約書などを保管するファイルやケース
- 台車(大型家具の運搬用)
- 脚立(高所の荷物取り出し用)
- 軍手・ブルーシート(床の汚れ防止)
- 飲み物・軽食(長時間作業時の体調管理)
とくに大型家具や家電を扱う場合は、台車や軍手があるだけで安全性が格段に上がります。
また、ゴミ袋や段ボールは思っている以上に必要になるため、多めに用意しておくのがポイントです。
遺品整理をする際の服装
服装は「動きやすく・汚れてもよい」を基本とし、安全性と快適性を両立させることを意識しましょう。
- 長袖・長ズボン・厚手の靴下・滑りにくい靴
- 素材は綿などの通気性が良いもの、またはストレッチ素材の動きやすいもの
- マスク・帽子・軍手(またはゴム手袋)を着用
- アクセサリー類は破損や怪我の原因になるため外して作業
夏場は熱中症対策として、通気性の良い服と冷却グッズを用意するのが安心です。
冬場は防寒を重視しつつも、厚着しすぎて動きにくくならないよう注意しましょう。
また、長時間の作業では体への負担が大きいため、1〜2時間ごとに休憩を取り、水分をこまめに補給することも大切です。
作業に集中するあまり体調を崩すケースもあるため、「無理をしない」「焦らない」姿勢を意識して進めましょう。
自分で遺品整理を行う際の4つの注意点

遺品整理は、単なる片付けではなく、法的・心理的・身体的なリスクを伴う作業です。
自分で進める場合は、感情に流されず、法律や安全の基本ルールを理解した上で取り組むことが大切です。
ここでは、とくに気をつけるべき4つの注意点を紹介します。
- 相続放棄を考えている場合は遺品に手を付けない
- 遺言書や借金の書類などを勝手に捨てない
- 無理せず休憩を取り、一人で抱え込まない
- 作業中の怪我や事故に十分注意する
相続放棄を考えている場合は遺品に手を付けない
相続放棄を検討している場合、遺品に触れること自体が「相続を承認した」とみなされる可能性があります。
民法第921条では、「相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき」などを「単純承認」とみなすと定められています。
第九百二十一条 次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。
一 相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。
二 相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。
三 相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。ただし、その相続人が相続の放棄をしたことによって相続人となった者が相続の承認をした後は、この限りでない。
この単純承認に該当すると、遺品の処分・売却・譲渡などを行うと、相続放棄が認められなくなるおそれがあります。
相続放棄の申述期限は、故人の死亡を知った日から3か月以内とされています。
その間は、貴重品や遺言書の確認を除き、遺品に安易に手を付けないよう注意しましょう。
もし判断が難しい場合は、弁護士や家庭裁判所に相談してから進めることをおすすめします。
遺言書や借金の書類などを勝手に捨てない
遺品の中には、相続や債務整理に関わる重要な法的書類が含まれていることがあります。
たとえば、以下のような書類は慎重に扱う必要があります。
- 遺言書(自筆証書・公正証書・秘密証書など)
- 借用書・督促状・ローン明細などの債務関連書類
- 保険契約書・不動産登記簿・権利証明書
遺言書を見つけた場合、封を開けずに家庭裁判所で「検認手続き」を行う必要があります。
自筆証書遺言は、家庭裁判所で検認(けんにん)を受けずに開封した場合、5万円以下の過料が科される可能性があるため注意しましょう。
また、借金に関する書類は相続放棄・限定承認の判断材料になるため、安易に廃棄せず、必ず保管しておくことをおすすめします。
無理せず休憩を取り、一人で抱え込まない
遺品整理は、肉体的にも精神的にも負担の大きい作業です。
故人との思い出が強い場合は、悲しみや罪悪感から作業が進まないこともあります。
無理に一人で抱え込まず、家族・親族・友人・専門業者など、第三者の手を借りながら進めましょう。
他人の視点が入ることで感情的な判断を防ぎ、作業全体を客観的に進められます。
また、感情が高ぶったときや疲れを感じたときは、こまめに休憩を取り、作業を中断する勇気も必要です。
時間をかけて整理することで、後悔のない片付けができます。
作業中の怪我や事故に十分注意する
遺品整理の現場では、転倒・腰痛・切り傷・アレルギーなど、予期せぬ事故が起こりやすいものです。
とくに長年使用されていなかった部屋では、ホコリやカビが多く、体調を崩す可能性もあります。
安全に作業を進めるために、以下の点を意識しましょう。
- ガラス・針・金属片などの鋭利物には厚手の手袋を使用する
- マスクを着用し、換気を十分に行う
- 重い荷物は無理に一人で持たず、台車や他人の協力を得る
- 床が滑りやすい場所では足元に注意する
事故を防ぐためには、焦らず慎重に進めることが大切です。
高齢の方が作業を行う場合は、安全第一で、危険箇所の作業は家族や業者に任せてしまった方が良いでしょう。
遺品整理を自分で行う際は、法的リスクや精神的負担などを理解し、慎重に進めることが欠かせません。
不安がある場合や負担が大きいと感じた場合は、無理せず専門の遺品整理業者に相談することも検討しましょう。
遺品整理に関するよくある質問

遺品整理を自分で進める際、いくつかの疑問を抱く方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、実際の相談でよくある3つの質問をまとめて解説します。
- 遺品整理を業者に依頼した時の費用はどのくらいですか?
- 孤独死の遺品整理は誰がやるのですか?
- ゴミ屋敷の片付けは費用が高くなりますか?
遺品整理を業者に依頼した時の費用はどのくらいですか?
遺品整理業者に依頼した場合の費用は、部屋の広さや荷物量によって変動します。
一般的な相場の目安は以下の通りです。
| 間取り | 費用相場 |
|---|---|
| 1R/1K | 3〜8万円前後 |
| 1DK/2K | 5〜12万円前後 |
| 1LDK/2DK | 7〜20万円前後 |
| 2LDK/3DK | 12〜40万円前後 |
| 3LDK/4DK | 17〜50万円以上 |
費用には、人件費・分別・搬出・運搬・処分・清掃・車両費などが含まれています。
ただし、供養・特殊清掃・買取査定などのオプションは別料金になる場合があります。
孤独死の遺品整理は誰がやるのですか?
孤独死が発生した場合、原則として故人の相続人や最も近しい親族が遺品整理を行う責任を負います。
親族不在・相続放棄といったケースでは、遺体の引取・火葬・所持品の仮保管などは行政(市区町村)が一部関与する場合もあります。
そのほかの遺品整理実務では、専門の遺品整理業者または特殊清掃業者が対応します。
通常の片付けよりも費用は高くなる傾向にあり、作業前に必ず見積もりを取りましょう。
ゴミ屋敷の片付けは費用が高くなりますか?
ゴミ屋敷状態の部屋では、通常の遺品整理よりも費用が高くなるケースが多いです。
その主な理由は、以下の4点にあります。
- 荷物量が多く、分別・運搬に時間がかかる
- 作業員・車両の追加が必要になる
- 悪臭・害虫・カビなどの衛生対策費が発生する
- 清掃範囲(壁・床・水回り)が広くなる
費用の目安としては、1K規模で8〜15万円前後、2LDKでは20万円以上になるケースもあります。
状態によっては特殊清掃が必要となることもあるため、事前に複数の業者へ相見積もりを取ることをおすすめします。
自分でするのが大変な人は遺品整理業者への依頼がおすすめ

「荷物が多すぎて終わらない」「時間が取れない」「精神的に整理するのがつらい」
自分で遺品整理をすることに限界を感じたら、無理せず専門業者に相談するのがおすすめです。
遺品整理業者に依頼すれば、分別・搬出・処分・清掃まで一括で対応してもらえます。
また、遺品の中に価値ある品があれば買取査定も可能で、実質的な費用を抑えながら整理を進められます。
故人を大切に思う気持ちは、自分で作業するかどうかではなく、丁寧に整理する姿勢によって示されます。
負担が大きい場合は、心身を守るためにも遺品整理専門業者の力を借りましょう。
URIKOでは買取事業もおこなうため、専門知識を持つスタッフがお品物をしっかりと査定します。他社で値段がつかなかった遺品があれば、ぜひ一度相談ください。




