遺品整理はいつから始める?適切な時期や手順・状況に合わせた進め方を解説

2025年07月11日

故人を偲ぶ気持ちと、現実的な手続きの間で、多くの遺族が遺品整理を始めるタイミングに深く悩みます。

早く始めなければという焦りがある一方、大切な思い出の品と向き合うのがつらいと感じるのは当然のことです。

しかし、時期の判断を誤ると、後悔につながったり、相続などの手続きに支障が出たりする可能性もあります。だからこそ、自分たちの状況に合ったタイミングを見極めることが重要になります。

この記事は、ご遺族の気持ちに寄り添いながら、後悔のない遺品整理を進めるための具体的な進め方を解説します。

最後まで読めば、「いつから始めればいいのか」という漠然とした不安が解消されます。遺品整理をはじめておこなう方は、ぜひ参考にしてください。

目次

【結論】遺品整理を始める時期に「正解」はない

遺品整理・自分でできる

ご遺族の悲しみが癒えない中、遺品整理をいつから始めるべきか悩むのは当然のことです。ここでは、時期を決める上で最も大切な心構えと、判断の目安となる考え方を解説します。

遺族の気持ちの整理が最優先

遺品整理を始める上で最も大切なのは、ご遺族の気持ちです。世間体や周囲の声に合わせる必要は全くありません。

故人を失った悲しみは、すぐに癒えるものではありません。気持ちの整理がつくまで、無理に片付けを始める必要はないのです。故人を偲び、ゆっくりと思い出に浸る時間も供養の一つです。

焦って整理を始めると、大切な形見を誤って処分してしまうなど、後悔につながることもあります。まずはご自身の心を優先しましょう。

判断の目安となる3つの「期限」

気持ちの整理と並行して、現実的な期限を把握しておくと冷静に計画を立てやすくなります。

判断の目安となるのは、主に3つの期限です。

  • 心の整理がつくまで(精神的な期限)
  • 賃貸物件の退去日など(物理的な期限)
  • 相続に関する手続きの期限(法的な期限)

これらの状況はご家庭によって様々です。どれか一つだけを優先するのではなく、総合的に考えて自分たちに合ったタイミングを見つけることが重要です。

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【時期別】遺品整理を始める4つのタイミング

遺品整理を始める時期に決まりはありませんが、多くの方が区切りとするタイミングがあります。ここでは代表的な4つの時期を紹介します。

  • 葬儀直後~四十九日
  • 四十九日法要後
  • 相続税の申告期限(10ヶ月)
  • 一周忌などの法要の時期

ご自身の状況と照らし合わせ、スケジュールを考える際の参考にしてください。

葬儀直後~四十九日

葬儀直後は、まず重要書類の捜索など最低限やるべきことに集中しましょう。この時期は心身ともに疲れが溜まっています。

本格的な片付けを始めるには、まだ早い時期といえます。無理をせず、まずは故人の遺品の中から以下のものを探しておくと、後の手続きがスムーズです。

  • 遺言書
  • 賃貸借契約書
  • 公共料金の請求書
  • 通帳、印鑑、年金手帳
  • 有価証券や権利書

これらの捜索と並行し、少しずつ心の準備を始めると良いでしょう。

四十九日法要後

四十九日法要は、遺品整理を始める一つの大きな区切りとなります。仏教では故人の魂が旅立つ日とされ、遺族にとっても気持ちの整理がつきやすい時期です。

また、法要で親族が集まる良い機会でもあります。誰がどの遺品を引き取るかという形見分けの相談や、今後の整理の進め方について話し合うのに適しています。

このタイミングで、具体的な整理計画を立て始める方が多いです。

相続税の申告期限(10ヶ月)

相続税の申告が必要な場合、申告期限が遺品整理の大きな目安になります。期限は、故人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。

遺品の中には、骨董品や美術品など課税対象となる財産が含まれている場合があります。相続財産を確定させるためにも、期限内に遺品の価値を調べて整理する必要があります。

相続手続きと並行して、計画的に遺品整理を進めていくことが重要です。

一周忌などの法要の時期

もし時間に余裕があるなら、一周忌などを目途に進めるのも良い方法です。持ち家にお住まいで、急いで片付ける必要がない場合などが当てはまります。

故人を偲ぶ気持ちを新たにするこの時期は、遺品整理に落ち着いて向き合えます。遠方に住む親族も法要に合わせて集まりやすく、協力を得やすいという利点もあります。

皆で故人の思い出を語り合いながら作業を進めることで、心のこもった遺品整理が期待できます。

【状況別】遺品整理を急ぐべきかどうかの判断基準

遺品整理を始める時期は、ご家庭の状況によって異なります。ここでは、判断基準となるポイントと、急ぐべきかどうかの具体例を紹介します。

  • 家の状況で判断する【賃貸か持ち家か】
  • 相続手続きの状況で判断する【相続放棄】
  • 遺品整理を急ぐべきケース
  • 遺品整理を急がないで良いケース

ご自身の状況を客観的に見つめ直してみましょう。

家の状況で判断する【賃貸か持ち家か】

故人が住んでいた家が賃貸か持ち家かで、時間的な制約は大きく変わります。

賃貸物件の場合、退去期限までに部屋を空にする必要があります。また、遺品を放置している間も家賃が発生し続けるため、早めの対応が求められます。

一方、持ち家の場合はスケジュールに比較的余裕があります。ご遺族のペースで、じっくりと整理を進めることが可能です。

相続手続きの状況で判断する【相続放棄】

相続放棄を検討している場合は、遺品整理の開始時期に特に注意が必要です。

相続放棄の申立ては、原則として相続の開始を知った時から3ヶ月以内におこなう必要があります。

この期間内に故人の財産を処分してしまうと、相続を承認したと見なされ、放棄が認められなくなる恐れがあります。

借金などマイナスの財産が多い場合は、まず弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

遺品整理を急ぐべきケース

以下のような状況では、早めに遺品整理の計画を立てる必要があります。ご自身の状況と照らし合わせて確認しましょう。

  • 故人の家が賃貸物件で、退去日が決まっている
  • 相続放棄(期限3ヶ月)や準確定申告(期限4ヶ月)を検討している
  • 遺品を放置すると近隣に迷惑がかかる恐れがある(悪臭など)
  • 遠方に住んでおり、帰省して作業できる日が限られている

遺品整理を急がないで良いケース

次のようなケースでは、心の準備が整うまで時間をかけても問題ありません。焦らず、ご自身のペースを大切にしてください。

  • 故人の家が持ち家で、時間に余裕がある
  • 同居していた家族がそのまま住み続ける
  • 遺族の精神的なショックが大きく、すぐに動けない
  • 相続財産が少なく、法的な手続きに期限の制約がない

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【手順と注意点】後悔しない遺品整理の始め方

遺品整理を始める時期の目星がついたら、次は何から手をつけるべきかを確認しましょう。ここでは、後悔しないための具体的な手順と注意点を解説します。

  • ステップ1:親族会議で方針を決める
  • ステップ2:重要書類と貴重品を捜索する
  • ステップ3:勝手に処分してはいけないものを確認する
  • ステップ4:衣類や布団の処分と供養

正しい手順で進めることが、トラブルの防止につながります。

ステップ1:親族会議で方針を決める

遺品整理を始める前に、必ず相続人全員で話し合いの場を設けましょう。勝手に進めてしまうと、後々の親族間トラブルの原因になります。

会議では、遺品整理の責任者、大まかなスケジュール、費用の分担などを決めます。誰がどの遺品を形見として受け継ぎたいか、希望を聞いておくことも大切です。

全員が納得した上で、協力して作業を進める体制を整えることが、円満な遺品整理には不可欠です。

ステップ2:重要書類と貴重品を捜索する

本格的な片付けを始める前に、まずは重要書類と貴重品の捜索を最優先でおこないます。これらは相続手続きや契約の解除に不可欠なものです。

誤って捨ててしまうと再発行に手間がかかるものや、再発行自体が難しいものもあります。見つけたら、一つの場所にまとめて大切に保管しておきましょう。

  • 遺言書、エンディングノート
  • 不動産の権利書、登記識別情報
  • 預金通帳、キャッシュカード、印鑑
  • 有価証券、保険証券
  • 年金手帳、パスポート

ステップ3:勝手に処分してはいけないものを確認する

遺品の中には、安易に捨ててはいけないものが数多くあります。とくに、相続に関連するものは慎重に扱いましょう。

故人の借金の保証人になっていることを示す書類や、ローン契約書などを見落とすと、後で思わぬ負債を背負うことにもなりかねません。

また、本人が価値がないと思っていても、収集家にとっては価値のある品物かもしれません。判断に迷うものは、すぐに処分せず専門家に相談することをおすすめします。

ステップ4:衣類や布団の処分と供養

故人が使っていた衣類や布団の処分時期に、とくに決まりはありません。ご遺族の気持ちの整理がついたタイミングで問題ありません。

処分する方法としては、自治体のルールに従ってゴミとして出すのが一般的です。しかし、そのまま捨てることに抵抗がある方も多いでしょう。その場合は、お寺や神社でのお焚き上げや、遺品整理業者による供養サービスを利用する方法もあります。

感謝の気持ちを込めて、納得のいく形で手放すことが大切です。

【対処法】どうしても遺品整理が進まない場合

遺品整理は、精神的にも肉体的にも大きな負担がかかる作業です。どうしてもご自身で手がつけられない時のための対処法を知っておきましょう。

  • 気持ちの整理がつかず「つらい」場合
  • 時間や人手が足りない場合
  • 専門業者に依頼する場合の費用

一人で抱え込まず、外部の力を借りることも検討してください。

気持ちの整理がつかず「つらい」場合

故人との思い出が詰まった遺品を前に、悲しくて手が止まってしまうのは自然なことです。そんな時は、無理に片付けようとせず、一旦作業を中断しましょう。

まずはアルバムを眺めたり、故人の好きだった音楽を聴いたりして、思い出に浸る時間を作るのも一つの方法です。少しずつ故人との別れを受け入れていく中で、自然と片付けに向き合える日が来ます。

つらい気持ちを一人で抱え込まず、家族や友人に話を聞いてもらうことも大切です。

時間や人手が足りない場合

遠方に住んでいて作業時間が取れない場合や、体力的に片付けが難しい場合は、遺品整理の専門業者に依頼するのも有効な選択肢です。

専門業者は、遺品の仕分けから不用品の処分、貴重品の捜索、部屋の清掃まで一貫して任せられます。遺族の気持ちに寄り添いながら、丁寧に対応してくれる業者も多くいます。

忙しい遺族の負担を大幅に軽減し、スムーズに遺品整理を終える手助けとなるでしょう。

専門業者に依頼する場合の費用

遺品整理の費用は、部屋の間取りや物量によって決まるのが一般的です。あくまで目安ですが、ワンルームで3万円から8万円程度が相場となります。

費用を少しでも抑えるためには、いくつかのコツがあります。

  • 複数の業者から見積もりを取って比較する(相見積もり)
  • 事前に自分でできる範囲の片付けや仕分けをしておく
  • 不用品の中から価値のあるものを買い取ってもらう

これらのポイントを押さえ、納得のいく価格で依頼できる業者を選びましょう。

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遺品整理は亡くなった方の荷物の整理や不用品の処理など、時間や手間がかかる作業です。

遺品の価値や処理方法がわからずに、片付けが進まないこともあります。また、気持ちの整理がつかずに手がつかないこともあるでしょう。

そのような方は、遺品整理のプロであるURIKO(ウリコ)にお任せください!

URIKOは遺品整理士協会から「優良事業者」の認定を受ける遺品整理業者です。お客様のお気持ちを大切にし、寄り添いながら遺品整理に対応します。

また、ゴミ屋敷の清掃や不要品回収、害虫駆除やハウスクリーニングなどもおこなうため、お客さまの状況にあわせた対応が可能です。

URIKOでは買取事業もおこなうため、専門知識を持つスタッフがお品物をしっかりと査定します。他社で値段がつかなかった遺品があれば、ぜひ一度相談ください。

遺品整理の時期に関するよくある質問

遺品整理の時期に関して、多くの方が抱く疑問にお答えします。

Q. 遺品整理は法律上、誰がやる義務がありますか?

遺品整理をおこなう法的な義務は、基本的にその財産を相続する「相続人」にあります。民法では、プラスの財産もマイナスの財産も相続人が受け継ぐと定められています。

一般的には、配偶者や子などの法定相続人が中心となっておこないます。相続人全員で協力して進めるのが理想ですが、代表者を一人決めてその指示のもとで進めるケースも多いです。

Q. 業者による貴重品の「ネコババ」を防ぐ方法はありますか?

残念ながら悪質な業者を選ぶと、遺品をネコババされてしまうケースもあります。

業者による貴重品の持ち去りを防ぐためには、依頼する側での事前の対策がとても重要です。安心して任せるためにも、以下の点を心がけましょう。

  • 依頼前に、貴重品や重要書類は自分で仕分け、保管しておく
  • 見積もりを依頼する際は、必ず担当者に立ち会ってもらう
  • 作業当日も、可能な限り現場に立ち会う
  • 損害賠償保険に加入している、信頼できる業者を選ぶ

これらの対策で、トラブルのリスクを大幅に減らすことができます。

Q. 親族間で方針がまとまらない場合はどうすれば良いですか?

親族間で意見がまとまらない時は、まず冷静にそれぞれの意見を聞く場を設けることが大切です。感情的にならず、なぜそう思うのか理由を話し合いましょう。

それでも解決しない場合は、遺品整理士などの資格を持つ専門家や、弁護士といった第三者に間に入ってもらうのも一つの手です。客観的な視点から、公平な解決策や妥協点を探る手助けをしてくれます。

Q. 賃貸物件の退去日に整理が間に合わない場合はどうしたら良いですか?

万が一、賃貸物件の退去日に遺品整理が間に合いそうにない場合は、できるだけ早く大家さんや管理会社に連絡し、事情を説明して相談しましょう。

誠意をもって相談すれば、期限の延長や、一時的に荷物を置かせてもらうなどの対応をしてもらえる場合があります。無断で遅延すると、損害金を請求されるなどのトラブルに発展する可能性があるため、早めの連絡が不可欠です。

Q. 故人のスマホなど「デジタル遺品」はどう扱えば良いですか?

故人のスマホやPCに残されたデータは「デジタル遺品」と呼ばれ、近年その扱いが重要になっています。ネット銀行の口座や、有料サービスの契約などが含まれる場合があるためです。

パスワードが分からず中身を確認できない場合でも、安易に初期化してはいけません。まずは契約書類やメモなどを探し、パスワードの手がかりを探しましょう。どうしても分からない場合は、デジタル遺品の調査を専門におこなう業者に相談する方法もあります。

まとめ

この記事では、遺品整理を始める時期に唯一の正解はなく、ご遺族の気持ちと、法的な期限や家の状況といった現実的な要素を総合的に判断することが大切だと解説しました。後悔しないためには、まず自分たちのペースを大切にすることが何よりも重要です。

漠然とした不安を解消するため、まずはこの記事で紹介した判断基準を元に、ご自身の状況を一度紙に書き出して整理してみてはいかがでしょうか。そして、親族と話し合いの場を設け、いつから、どのように進めるかの方針を共有することから始めましょう。

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